悲鳴伝 (講談社ノベルス)

えっと、コメントにて合格おめでとういってくださってる「タツキ」様。
頭いいほうか悪いほうかどっちだ

どうも、昨日書いたレビューに対して制作者様よりコメントをTwitterで頂いちゃって「あやべえこれ軽はずみな言動出来ねえじゃんww」てなってるby_sKです。
なんてこった...orz

さて、昨日レビュー書いたと思ったらその後くらいから読みだした西尾維新さんの悲鳴伝を読みきりました、長かったです。
なんせ史上最長515ページ。これをこの短期間で読みきったことから如何に受験終わりの高3が暇であるかがわかります。
逆に辛いです。

さて、この「悲鳴伝」という作品、いろいろとヤバイです。もう表紙の時点で大概の人は「ファッ!?」状態だと思うんですが、さすがの西尾維新。型破りが多いなんてもんじゃねえです。
型破りしか無いです。
僕自身西尾維新ファンということもありますが、やはり独特の世界観主人公設定、そして何より言葉遊びが素晴らしいです、ほんとに。

表紙載ってる言葉遊びでも、

生きることは戦いだ。
戦いである以上、負けることもある。

とか、

英雄になりたければなればいい。
誰もそれを邪魔したりしない。
きみが誰かの邪魔者になるだけだ。

とか。
心地良いじゃないですか、ここまで綺麗な言葉遊びは。
この本に出てきた言葉遊びを少し引用させていただくならば、僕が一番気に入ってるのは

大それたことをするために大それた理由は必要ない。
小さなことをするために小さな理由は必要だ。


ですかね。
西尾維新さんの作品は戯言シリーズ刀語シリーズは読破、物語シリーズは最初の3つのみ、君僕シリーズはほとんど読んでません。てかそう、シリーズ物しか触れて来なかったんです。
だからこそ、この小説を買ってみたわけです(ぶっちゃけ少女不十分と物凄く悩んだ)。
少女不十分も早いうちに読みたいものです、金が無いです

追記:単発だと思ってたら、<伝説>シリーズとして続編「悲痛伝」が刊行、またその他の三冊も刊行予定であることが発表されています。詳しくはこちらをどうぞ。

あらすじをざっと書くなら、
感情が極端に少ない、「順応性の高すぎる」主人公の少年と、"悲鳴"が唯一聞こえない少女が出会い、その少女とまわりの人間に関わって「ヒーロー」として「人間」を「敵」から守る、いわば「英雄伝」です。

最後はちゃんと少女を「だきしめて」あげられたのが本当に良かった。ストーリーを読み進めて、「きっとこれはこう進むだろうな、いやこっちか」なんて考えながら読んでるのに、全部想像が外れるわけです。そんでもって用意された伏線は全て「結果」をもたらします
目次がその筆頭例で、「地球の悲鳴が聞こえるか」「グロテスク」「必殺」「頼れる仲間」「熱き血潮」「二人の女剣士」「さらば友よ!空を翔けるヒーロー」と、ひとつの章につきひとつのフレーズを引用させて頂きましたが、当然その章の伏線にはなりますが、ほとんどが最終章の伏線といっても間違いでは無いでしょう、本当にえげつないです。
急いで殺さないと、死んでしまう。
最終章のこの文章で泣きました。「さらば友よ!空を翔けるヒーロー」たしかに彼は空を翔けて、たしかに友と別れたわけです。悲鳴は最後まで悲鳴だったし、グロテスクは終わりまでグロテスクで、必殺は最後も必殺で、頼れる仲間は本当に頼れる仲間で、血潮は結局熱く二人の女剣士は空に受け継がれ最終章を終える。

伏線の連続、読んでからわかる「悲鳴伝」というタイトルの意味。
どこまでも空々しく、それは人をあるときは苦しめ、あるときは救いました。

と、感動モードです。上のネタ書いてもこっちの話題持ってきたらどうしてもそうなっちゃいます。なんせ久々に読んだ西尾維新で、ていうか小説読むのも久々だけど、やっぱり予想以上の意味不明と意味明白で、型破りでした。

悲鳴伝 。この作品に出会えてよかったです、本当に。
西尾維新さん、これからもがんばってください。

バイトして金ためてギターとか色々欲しいけど少女不十分は出来る限り早く読みたいなあ

では。